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“テスラ”がトラック市場でEV化計画を始動!

EVトラック「セミ」のティザーショット初公開を皮切りにトラック市場EV化に乗り出す

アメリカ・シリコンバレーを拠点とするEV(電気自動車)専門メーカーのテスラ。スポーツタイプの「Roadster(ロードスター)」やセダンの「Model S」、 SUVの「Model X」などに続き、ついにトラック市場にも乗り出すという。その真相はいかに。

テスラが求めた新たなるEV市場は“トラック”

Tesla Semi truck unveil set for September. Team has done an amazing job. Seriously next level.
(テスラは9月にセミトラックを発表する。開発チームの素晴らしい仕事によって、我々は次のレベルへ進む)

4月14日(日本時間)、テスラのCEOイーロン・マスクがこんなツイートをすると、続いて5月2日にティザーショットを公開。さらにマスクCEOは、2年以内にピックアップトラックを発表することも明言した。

これらトラック市場に乗り出すことで、これまで同社が主張してきた“どんなクルマもEV化できる”ということの実現に近づこうとしている。

2015年にデリバリー(納車)を開始したテスラ初のSUV「Model X」。ファルコンウイングが印象的だ

SUVの発売、そしてコンパクトセダンも!

2008年にスポーツタイプ「Roadster(ロードスター)」。2009年にはセダンの「Model S」と、立て続けにEVを発売。テスラは、“電気自動車専門”という、既存の自動車メーカーとは異なるアプローチで話題を集めてきた。

特に発表会当時にカリフォルニア州知事だったアーノルド・シュワルツェネッガーが出席した「Model S」は、フル充電までわずか45分という短時間を実現するとともに、航続距離600km以上というハイパフォーマンスで話題を集めた。

その後しばらく新車のリリースはなかったが、2012年にSUVの「Model X」を発表。実際のデリバリーは2015年9月まで待たなければならなかったが、大人7人が余裕を持って座れる居住空間、垂直に開くスタイルが印象的なファルコンウイング、そして500kmを超える航続距離で人気を集めている。

そして2016年4月に発表されると瞬く間に人気となったのが、これまでよりも低価格なセダン「Model 3」だ。予約開始からわずか35時間で23万台を突破。これは日産「リーフ」が5年間で売り上げた販売台数よりも多い。

すでに日本でも予約受付がスタート。今のところの車両本体価格は35,000ドル(約390万円)から。大人5人分の居住スペースを持ち、航続距離は345kmを誇る。

コストパフォーマンスに優れていることが人気の理由だが、その一方で“一体いつデリバリーが始まるのか”という懸念もささやかれている。

テスラによれば2017年中には生産を開始し、順次デリバリーを開始。アメリカ、ヨーロッパ、アジアの順に納車する予定だという。

アメリカで大人気となっている「Model 3」。コンパクトなボディーながら大人5人がゆったり乗れるという。エンジンを搭載しないためボンネットの下はラゲッジ(荷室)スペースだ

全カテゴリーEV化という野望を果たすために

「Model 3」のリリース日に関する詳細が不明とはいえ、テスラの業績が順調なことは事実のようだ。ことし4月に第1四半期(1~3月)の納車台数が2万5000台を超えたことを発表すると、その直後に株価が大きく上昇。その結果、テスラはアメリカの自動車関連メーカーとしては史上最短で、最高レベルの資産価値を持つに至った。マスクCEOのツイートは、こうした背景の中から飛び出した。

トラックのEV化が進むと物流業界に大きな変革が起きるだろうと言われる。

例えば、輸送費の大幅削減だ。もちろん、EVトラックができたからすぐに実現されるわけではない。充電環境などインフラ整備が不可欠だが、化石燃料にピリオドを打つことで、そのコストは大きく変わるはずだ。

さらには、自動車メーカーが開発にしのぎを削る自動運転技術がテスラにおいても確立されれば、ドライバーの削減すら視野に入ってくる。

燃料とドライバー。これまでの物流業界を支えてきた要素がガラリと変わる可能性すらあるわけだ。

一方、マスクCEOがトラックと共に将来的なリリースを予告したピックアップトラックについては、別の側面を持つ。

アメリカの自動車マーケットにおいて、ピックアップトラックが重要なカテゴリーであることは古くから言われていたことだ。そのため日本の自動車メーカーも、アメリカ専用のピックアップトラックをラインアップするほど。テスラもアメリカをメーンのマーケットとする以上、ピックアップトラックをリリースすることは不可欠な命題なのだ。

地球温暖化対策など、環境配慮の面からも世界的に開発と普及が進む次世代自動車。しかし、水素を燃料とする燃料電池車など、インフラ整備の遅れから思うように普及が進んでいない現実もある。

そのような状況下で、スポーツカー、セダン、SUVと着実にカテゴリーを広げているテスラ。トラック、さらにバスなどの公共交通まで視野に入れているということで、この分野のリーディングカンパニーとなる気運が高まっている。

5月2日に公表されたEVトラックのティザーショット。ことし9月に正式発表という

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