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ランニングフォームのコーチングや健康状態のアドバイスを可能にするAIを搭載!“未来の靴”が身近な存在に

スマートフットウェアの次世代プラットフォームが登場

足の動きを微細に記録するセンサーやAIによる解析システムを内蔵しているのに、ルックスは極めてファッショナブル。次世代のスマートフットウェアと呼ばれるno new folk studioが、画期的なプラットフォームを発表した。今後は家電だけでなく、靴にもIoTの波が押し寄せるのか?

ソールのLEDが光る!スマートフットウェアの現在地

no new folk studio(以下、nnf)は2014年に創業、秋葉原に社を構えるスタートアップ企業。2016年にスマートフットウェア「Orphe」を発売して脚光を浴びた。

「Orphe」はソール部分に約100個のフルカラーLEDが内蔵されており、LEDの光が拡散するように設計されている。それだけでも“未来の靴”と呼べるスペックだが、ソール部分には9軸(3軸加速度・3軸角速度・3軸地磁気)のモーションセンサーも内蔵されている。そのセンサーからリアルタイムにデータを取得することが可能で、例えば音楽と連携したパフォーマンスやゲームコントローラーとしても活用できる。

「Orphe」は、LED、モーションセンサー、無線通信機能を備えるスマートフットウェア

リアルタイムに足の動きを解析し、光や音へと変換する。楽器やヘルスケア、スポーツ、AR/VRなど、あらゆる分野への応用が可能

決してアーティストのパフォーマンス専用に開発されたわけではなく、実は「Orphe」は2016年9月に一般発売を開始している。希望小売価格は4万4800円と、気軽に買えるプロダクトではないものの、伊勢丹新宿店での予約販売では大きな注目を集め、伊勢丹ECサイトでの予約販売でも総合ランキング2位(当時)を記録。

バッテリーも内蔵されており、USBで充電可能な設計になっている。稼働時間は約1~5時間、充電時間は約30分~1時間。実際のバッテリーの稼働時間は光のデザインによって変わるという。また、スマートフォンとBluetoothを介した連携が可能で、LEDの光をカスタムしたり、足の動きに連動して光や音を変化させることができる。

このように、個性を重んじるファッショニスタにとって「Orphe」は絶好のプロダクトだったわけだが、nnfはことし1月にスマートフットフェアの可能性をさらに広げるような画期的なプラットフォームを発表した。

そのエンターテインメント性の高さで注目を集め、これまでに水曜日のカンパネラ、山本寛斎、AKB48、世界的ダンサーのケント・モリといった著名アーティストらとコラボレーションしてきた。

2017年3月に日本武道館で行われた「水曜日のカンパネラ」のライブでは、スニーカー(Orphe)の動きとLEDポイを連動させるパフォーマンスが行われた

世界初のスマートシューズプラットフォーム

1月9~12日にラスベガスで開催された家電見本市「CES 2018」にて、nnfはスマートフットウェアのプラットフォームである「ORPHE TRACK」のデモを展示した。

「ORPHE TRACK」のコンセプトは、“すべての靴をAI搭載のIoTシューズにするプラットフォーム”。根幹となるのは、AIを搭載したセンサーモジュール「ORPHE CORE」で、USBメモリーのようなコンパクトなデザインが特徴だ。あらゆる靴に展開が可能なシステムで、容易に取り外せるためシューズ本体がボロボロになっても電子部品を買い換える必要がないという。

「ORPHE CORE」は本体に6軸モーションセンサー・気圧センサー・振動モーター、そしてSTマイクロエレクトロニクス社の最先端のマイクロコンピューター「STM32L4+」シリーズを内蔵している。これにより、低消費電力かつ高速処理が可能で、リアルタイムで高精度の運動解析と結果のフィードバックを可能にした。側面にはLEDが配置されており、着用者の行動に応じて変化する。

「ORPHE CORE」は世界トップレベルのセンシング技術で、地上から空中まで足の動き全てをリアルタイムにデータ収集する

そして「ORPHE CORE」に搭載されるAIの「ORPHE AI」は、足の動きのデータから機械学習を行い、ランニングフォームのコーチングや健康状態のアドバイスを行うことができる。運動能力や健康状態と密接な関係にある「歩き」や「走り」を精密に記録して解析することで生活を変革していくという。

また、nnfは「ORPHE TRACK」のプラットフォームに適合の靴をデザインするためのフレームワーク「ORPHE FRAMEWORKS」を靴メーカー向けに用意。フレームワークに沿って「ORPHE CORE」を内蔵できるようにデザインすることで、あらゆる靴が「ORPHE TRACK」プラットフォーム対応になる。

「ORPHE CORE」の挿入箇所をデザインすれば、あらゆる靴に容易に規格対応できる。販売価格は未定。2018年夏より実用化を予定している

これまで靴メーカー単独では難しかった内蔵デバイスやソフトウェアの開発を靴のデザインと分離することで、まだ普及の進んでいない靴のIoT化を促進する。

また、nnfは今後、ランニングを主としたスポーツ、フィットネス、ヘルスケアといった用途を中心に、運動解析、行動解析、移動経路解析(道案内、見守り)といったさまざまな機能を提供するという。さらに、これらの機能で取得したデータを蓄積し研究することで、保険業などさまざまなサービスへ連携させていくことも見据えている。

ここ数年で飛躍的に普及したスマートウォッチのように、ビジネスマンの自己管理能力を押し上げるプロダクトとしてスマートフットウェアが脚光を浴びる日は近いかもしれない。

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