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渋谷の居酒屋が「Amazon Echo」によるオーダーシステムを導入

音声アシスタントを使ったメニュー注文でスタッフ労力が50%半減

PCやスマートフォンなどに代わる次世代デバイスとして期待されているのが、音声のみで操作を行う対話型AIアシスト機能を有するスマートスピーカーだ。今後の普及と日常生活のさまざまな場面での活躍が見込まれる中、渋谷の居酒屋がスマートスピーカー「Amazon Echo Dot」を利用した音声オーダーの実証実験を開始した。店舗スタッフの労力・エネルギーはおよそ50%減になるというその仕組みとは?

音声アシスタントでの飲み物オーダーによりスタッフの労力を削減

ロボットやAIアプリの開発、導入を手掛ける株式会社ヘッドウォータースは3月19日、同日より株式会社ロイヤルダイニングが運営する居酒屋「天空の月 渋谷店」にて、居酒屋でのスマートスピーカー活用の実証実験として、音声を使ったメニュー注文を行うと発表した。

居酒屋での実証実験がスタートしたスマートスピーカー。今後の普及の試金石といえるのではないだろうか

実証実験には、Amazonが提供する音声認識アシスタント「Amazon Alexa」(アマゾン アレクサ、以下・アレクサ)を内蔵するスマートスピーカー「Amazon Echo Dot」(アマゾン エコー ドット、以下・Echo)を使用。ヘッドウォータースのクラウドサービス「Multi AI Platform」(マルチ AI プラットフォーム)と連動するAmazon Alexaオーダー専用席を用意して行われている。

現在、超高齢化社会が懸念されている日本では、少子化に伴う労働力不足が深刻な社会問題となっている。特に、飲食業界は人手不足が顕著な業種であり、その対策は喫緊の課題に。そこで、ヘッドウォータースはスマートスピーカーに注目したというわけだ。

今回の実証実験における店舗側のメリットは2つ。

まずは集客面。“スマートスピーカーでオーダーを取る”というシステムが話題性を生み、他店との差別化から集客へのつながりが期待される。そして、スタッフの労力削減だ。実際、オーダーに関しては、スタッフがテーブルに出向きオーダーを受け付ける場合と比べて、労力・エネルギーを約50%に抑えることができているという。

ちなみにデバイスにEchoが選ばれているのは、「机の面積を取らないサイズ」「お店の雰囲気」「複数の席、複数店舗展開を鑑みた場合にハードが低コスト」「デバイスごとのこまやかな管理」という点から選定したとのこと。

今後の課題は操作の簡易性

では、音声オーダーとは実際にはどのようなものだろうか。

例えば、ドリンクオーダーの場合を見てみると、まずはウェイクワード「アレクサ、飲み物メニューを開いて」でアレクサを起動。アレクサ専用飲み物メニューの中から、カテゴリーと番号、個数を伝える。その後、連続してオーダーするか、“キャンセル”もしくは“以上で”のいずれかを選択し、最終的には“以上で”を選び、注文を完了させる仕組みとなる。


アレクサで飲み物をオーダーする様子。

音声オーダーが労働力問題を解決し、今後のスタンダードになるか注目

注文が完了したら、オーダー内容がスタッフに通知されるので、後は品物が運ばれてくるのを待つだけ。

もちろん、ドリンクメニュー以外のオーダーにも対応しており、ウェイクワードを「アレクサ、天空の月アプリを開いて」に設定すれば、「店員さんを呼ぶ」「オススメ」「お会計」といったさまざまな用途で利用することができる。

居酒屋などには卓上のタブレット端末で上記の操作を行うシステムの導入を進めている店舗も多い。利便性、速度という点ではタブレット端末の利点も大きいが、音声でのレコメンドなどを利用したアップセルなど、音声UI(ユーザインターフェース)独自の強みを生かして違うメリットを提供できれば、今後の展望が楽しみになる。

なお、アレクサによる音声オーダーを試してみたい場合、電話(03-5784-9966)でアレクサオーダー専用席(全1卓/最大8席)の予約が可能。話題性、物珍しさもあるので、この時期ならではの歓迎会などへの活用にいいかもしれない。

タクシーの配車アプリに始まり、列車運行情報案内や英語クイズなど、機能開発による対応サービスの拡大が著しいスマートスピーカー。よりさまざまな業態にも波及し、エネルギーコストの削減が実現されるのか。今後の取り組みに注目だ。

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