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島内にEVスクーター導入!石垣島のエコアイランド化が加速

島の豊かな自然環境保護と観光産業の共生を図る

北半球最大とうたわれるアオサンゴ大群落など豊かな自然に恵まれた沖縄・石垣島。観光客の増加に伴い、レンタカーなどの交通量も増加し、排出ガスによる環境面への影響が指摘されている。その解決方法として、移動手段に電動(EV)スクーターを導入するなど、エコアイランド化促進に向けた最新の取り組みを紹介。

島の自然維持と利便性を両立

沖縄県石垣市と住友商事株式会社は9月28日、同市が目指す「新たな価値の創造による“持続可能な発展”を目指した島づくり」で両者が提携することを発表。

併せて、今年度内に市内へバッテリー交換式電動スクーターの導入、交換式バッテリー用充電ステーション(以下、GoStation<R>)を数カ所に設置することを掲げた。

石垣島に導入される電動スクーターとGoStation(R)

石垣島は、国の天然記念物であるカンムリワシやセマルハコガメ、サキシマスオウノキ群落などの希少な動植物が生息。国内最大規模のサンゴ礁域でありながら、その生きたサンゴが激減し、白化現象が深刻化している石西礁湖に囲まれた沖縄県内で3番目に大きな島である。

その豊かな自然を目的に、年間およそ124万人のダイバーや観光客が訪れるなど観光地としての人気も折り紙付きだ。

島内に生息する天然記念物カンムリワシ(左)とセマルハコガメ(右)

石垣島海辺COM

半面、訪れる人の増加に伴い懸念されているのが環境問題だ。

来島者が増えたことでレンタカー不足に陥るほど島全体の交通量が増加し、CO2などの排出ガスも増加傾向にある。島の自然を維持しながら、観光客や市民の利便性の確保は喫緊の課題といえる。

また、石垣島が位置する沖縄地域は台風大国・日本においても特に上陸することが多い(※その台風をエネルギー源として電力を生み出す「台風発電」の研究がこちら)。地球温暖化の影響で台風の大型化が進み、甚大な風水害も生じている。そのため、安心・安全な観光地づくりの一環として、万一に備えた非常用電源確保の重要性が増しているのだ。

今回の取り組みでは、石垣市が内閣府の沖縄離島活性化推進事業補助金を活用し、再生可能エネルギー設備を島内に設置。インフラの下地を整えることに加え、住友商事がスマートスクーターとGoStation(R)を導入、自然環境に配慮したエネルギーによる交通手段を観光客や市民に提供しようというものだ。

加えて、GoStation(R)の一部には太陽光パネルを採用予定で、再生可能エネルギーの最大限の活用を狙うと共に、災害時には防災拠点への緊急電力供給の役割を担う設備としても利用する予定だ。

充電ではなく交換という画期的な発想

今回導入するスマートスクーターとGoStation(R)は、台湾に本社を構えるGogoro(ゴゴロ)社製を採用。
 
2011年の設立以来、わずか数年で台湾全土に電動スクーターのインフラを確立した同社。車両の販売を行わない今回の石垣市と同様の電動スクーターのシェアリングサービスを、パリとベルリンで既に手掛けている。

9月28日に表参道ヒルズで行われたGogoro社(左:ホレイスCEO)と住友商事(右:自動車事業第一本部 中島本部長)の記者会見の様子

その成功を支えているのが、GoStation(R)だ。

このシステムが画期的なのは、走行で消費したバッテリーをステーションで充電するのではなく、ステーションで使用済みバッテリーを充電済みのバッテリーと手軽に交換できる点だ。

専用アプリに表示されたQRコードをステーションの設置機器に読み込ませると充電済みのバッテリーが自動的にポップアップ。それを使用済みバッテリーと交換して車体に収めるだけというシンプルそのもの。

専用アプリの画面イメージ

EVには充電の待ち時間という課題があるが、このシステムを利用すれば充電に時間を割く必要がなく、すぐに次の観光スポットに移動することができるというのはうれしい限り。導入台数は未定だが、いやが上にも期待が高まる。

石垣島の環境問題と移動の利便性向上が期待される今回の取り組み。パリやベルリンでサービスが開始されているように、今後は同様の問題を持つ都市部でも新たなシェアリングサービスとして普及するかもしれない。

石垣島海辺COM

http://www.ishigakijimaumibe.com/

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