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バケツ型太陽光発電装置が日本人の必需品になる?

ポータブル発電キット「SoloBucket(ソロバケット)」の日本上陸近し

日本最大の太陽光発電関連イベント「PV EXPO 2017 -第10回[国際]太陽電池展-」(3月1~3日、東京ビッグサイト)にて、ポータブル発電キット「SoloBucket(ソロバケット)」が披露された。その名の通り小型のバケツに独立電源が収納されており、お世辞にもパワフルには見えない。果たして、その“実力”はいかに?

“どこでもドア”ならぬ“どこでも発電”

「SoloBucket」は、防水加工されたバケツ25Lサイズに、太陽光発電が可能な小型のソーラーパネルが収められている。リチウムイオンバッテリーやUSBポート、LED電球も同梱されいるが、総重量はおよそ10kg。電源プラグがない屋外でも電力供給を可能にするポータブル発電キットだ。

必要な部品は全てバケツに搭載されている

右にある蛇腹の黒いシートがソーラーパネルだ

開発したのは、米国オレゴン州に本社を構えるSoloPower Systems。2016年8月に発売開始され、日本では「PV EXPO 2017」で初お披露目。会場に住宅用の大型ソーラーパネルが並ぶ中、中央にポツンとバケツが置かれた同社のブースは異彩を放っていた。

SoloPower Systemsのブース。実物の「SoloBucket」が並べられていた

バケツ型で持ち運びしやすいだけでなく、使いやすさも特徴だ。SoloPower Systemsの日本支社であるソロパワー・ジャパンの森山裕子氏によると、複雑な説明書を読み込む必要はないとか。

「屋外でパネルを広げて、バッテリーをケーブルでつなぐだけでセットアップ完了です。慣れれば約2分で準備できますし、『誰でも使える』ことが特徴の一つです。現在は電気へのアクセスが困難な地域への普及が進んでいます」

すでに南アフリカの農村部で使われているだけでなく、先日ケニアから6000台の受注があったばかり。今年は世界で総数20万台の販売を見込んでいるという。

南アフリカの農村部での使用風景

軽量でフレキシブル、そしてハイパワー!

肝心の“発電”を担うのは、同社が独自に開発した「SoloPower SP1 CIGSパネル」。CIGSとは、銅(Cu)、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、セレン(Se)の4種類の元素を示し、その記号の頭文字をとっている。それを原料として生成された化合物半導体によって発電する仕組みだ。

産業用太陽光パネルの主流である結晶シリコン系パネルより効率良く光エネルギーを変換できるように設計されているため、金属箔やポリマーのように曲げることが可能な基板を採用することが可能なのだ。

「弊社のパネルは フレキシブルで軽量のため、重量制限があって取り付けが難しかった家屋にも簡単に設置できるのがメリットです。屋根に直接設置可能なので、屋根に穴を開けたり、架台の設置は不要です」(同氏)

「SoloPower SP1 CIGSパネル」のイメージ

ベーシック版パネルの出力は60W(ハイグレードのプラス版は80W)。設置場所や天候によって左右するものの、晴天時には約3時間で30Ahのリチウムイオンバッテリーがフルチャージできる。

5台のスマートフォンを同時に充電したり、LEDライトを10時間点灯させたり、テレビを3時間見られるほどの電力を賄えるのだ。もちろん全てを同時に使うと持続時間は短くなるが、非常用の電源としては頼れる存在だ。

日本国内での販売は現在検討中ながら、価格は8万円前後を予定しているという。

「日本では、災害時の非常用電源としての普及や、キャンプなどの野外活動をサポートするポータブル電力として使用されることを期待しています」(同氏)

バケツ型のためスタッキングが可能

今後、お花見やバーベキューでは「場所取り係」や「食料調達係」だけでなく、新たに「電力係」が増えるかもしれない。「SoloBucket」をビニールシートの横に広げておくだけで、仲間のスマホを充電したり、電気ケトルにつないでお湯を沸かすこともできるのだから。

また、自然災害が多い日本で、避難場所に「SoloBucket」が積まれていれば、どれだけ安心できるだろうか。

あらゆる側面でエネルギー効率を高めるべく、日本人にとって欠かせないアイテムになるかもしれない。

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