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2026.1.29
身体をサポートする! 話題の“リライブウェア”開発秘話
株式会社りらいぶ 代表取締役 佐々木貴史【前編】
着るだけでパフォーマンスをサポートする機能性ウエア「リライブウェア」。昨今、急速に愛用者が増えている「リカバリーウエア」の流行をけん引したともいえる、この画期的なアイテムはいかにして誕生したのだろうか──。リライブウェアの開発者でもある株式会社りらいぶ 代表取締役 佐々木貴史氏にその経緯を聞いた。
体のコンディションにアプローチする機能性ウエア
着用者の体のコンディションにアプローチ、スポーツパフォーマンスのサポートにつながる機能性衣類の総称であるリカバリーウエア。2025年の「新語・流行語大賞」にノミネートされるほど流行した。
日本インフォメーション株式会社が2025年10月に行った男女20~60代を対象とした調査では、リカバリーウエアへの注目度は、30代男性を筆頭に20~30代の比較的若い世代の注目度が高く、購入経験者は「疲労回復」「健康のため」「睡眠の質向上」「血行促進効果への期待」などを利用の理由に挙げている。

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調査対象全体(1,154件)のリカバリーウエアの認知度は64.9%。男性30代で77.6%、内容認知は53.3%と半数を超え、他の性年代よりも突出している
リカバリーウエアに期待する効果が性別や年代で異なるように、現在、市場ではさまざまな機能、用途に特化したブランドが広がり、TVやSNSなどを通じ周知されている。その中でも同社の調査で群を抜くほどに認知度が高かったのが「リライブウェア」である。
リライブウェアは、特殊な加工を施した複数の鉱石をインクに練り込み体のポイントに沿ってプリント加工しているのが特徴だ。着るだけで遠赤外線による輻射(ふくしゃ)で血行促進が期待でき、日常生活のコンディション維持をサポートするとともに日々の暮らしを支える。
体の血行を効率よくサポートする新発想の衣料──。
開発した佐々木氏は現在64歳。元々衣料メーカー出身でも身体科学の研究者でもなく、「20代は黎明(れいめい)期のコンピュータープログラミングの仕事をしていました」と足跡を振り返る。
「私は幼い頃から体力に自信がなく、地元の高校を卒業し自営業の父の仕事を手伝いながら座って働ける職業を探していました。そうした中、当時(1980年代前半)はまだ黎明期であったコンピュータープログラミング関連の会社に就職しましたが、2年半ほどして体を壊し、自営のプログラマーとして調子の悪いときはベッドで休みながら細々と生活していました」
機能性シャツを独学で開発
佐々木氏は、無理のないように働きながら事業をコツコツと広げ、1988(昭和63)年にコンピュータソフト会社を設立。1999(平成11)年、ソフトウエア会社を譲渡し、自身は健康食品の通信販売事業に乗り出す。
この突然の転機の背景には、佐々木氏の人生を大きく変える出来事があった。
「健康食品、具体的には青パパイヤ酵素を含む発酵食品を摂取したところ、自分の体調がみるみる改善したのです。青パパイヤは大航海時代の船乗りの健康維持などに重宝したとされ、同じように私の妹にも勧めたところ体調が良くなり、この実感を社員や周囲に伝え続けるうちに『より多くの人にこれを届けたい』『困っている人を助けるビジネスをしたい』という志が固まりました」

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「人は誰もが使命、“志”を持って生まれてくると思っています。私は55歳にして志を立てることの大切さを知り、その実現を目指してパワーを発揮できるようになりました」(佐々木氏)
パパイヤ発酵食品の通販を始めたのを機に、健康、飲食、相続支援など「困っている人を助ける」という志の下、さまざまな事業を展開。そうした中、2015年、佐々木氏が54歳のころ「東京に赴き出会った武術の世界チャンピオンから、ある着想を得ました」と話す。
「その方は気功に精通し、『人間は体に“気”を上手に流せば健康になれる』と教えてくれて、その考えが心に強く刺さりました。そこから気功を学び、体の仕組みを知ることで、人はより可能性を広げられることを知りました」
この着想を基に、体のコンディションにアプローチする機能性ウエア「リライブシャツ」が誕生した。
身体を労る、鉱石を練り込んだプリント加工
佐々木氏が東洋医学に着想を得て開発した機能性ウエア「リライブシャツ」。その生地には医療現場やアスリートが用いるテーピングの手法を簡易的に応用した「間接テーピング技術」が施されている。

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リライブウェアの構造イメージ。みぞおちより上の大腰筋、肩甲骨の上の棘上筋、下の大円筋、腰背筋などポイントとなるツボへアプローチし身体のコンディションをサポートする
資料提供:株式会社りらいぶ
「シャツの原型は1年ほどで完成し、その後、改良を重ねトータル3年ほどで製品化の道筋が立ちました。特に重視したのが立位、座位、就寝時といずれの姿勢にも適用させることでした。身体のコンディションに着目した設計思想をベースに、体の動きとリンクさせることで、日常生活の質を高めることが狙いでした」
佐々木氏は「着想を得た当時は、まだ機能性ウエアのような商品は市場にはありませんでした」と話す。そのような未知の分野へ切り込んで生まれたリライブシャツ。開発に至るまで、どのような想いが佐々木氏の心を突き動かしたのだろうか。
「それには3つの要因が重なっています。第1は、健康の課題を抱えつつ、それを機械的な解決だけでなく日常の動作サポートへと結び付けたいという“欲求”。第2は、テクノロジーと身体運動の統合を通じて、活動的な世界をつくろうという“発想”。第3は、自己経験を他者と共有し、健康領域の事業へ拡張する“決意”です。こうした背景に基づく要因が、機能性ウエアという新しいカテゴリーの可能性を見せてくれました」
こうした想い、志の下で完成したリライブシャツを広めるべく、りらいぶは実証実験によるエビデンスの確立に動きだす。
後編では、リライブウェアの周知の苦労を経ての介護領域での活用、さらに現在進行中のプロダクトについて、引き続き佐々木氏に聞いていく。
<2026年2月2日(月)配信の【後編】に続く>
2025年、業界の未来を先読みし新たに投入した画期的アイテムとは

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text:大場 徹(サンクレイオ翼) photo:渡邉明音
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