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植物由来の素材も活用!トヨタが新たなバッテリーEV(BEV)コンセプトモデルを発表

車内装備も環境面に配慮するのが今後のトレンドに?

持続可能な社会の実現を目指し、世界中でさまざまな取り組みが進められる昨今。身近な乗り物である自動車においても化石燃料に頼らないEV(電気自動車)にシフトしていく動きが顕著だ。その中で、国内最大手のトヨタ自動車株式会社が新たなEVコンセプトモデルを公開した。今回はEVの未来を切り開くこのコンセプトモデルを紹介する。

コロナショックを乗り越え、EV販売台数が回復傾向

日産初の軽自動車EVとなる「サクラ」の販売が開始されるなど、本格的なEV時代の到来を感じさせた2022年。

一般社団法人 日本自動車販売協会連合会が発表している「燃料別販売台数(乗用車)」によれば、2022年1~10月の国内のEV販売数は2万4187台。2021年の同期間販売数は1万6569台であるから約1.5倍増加している計算になる。

過去5年間のEV販売台数の推移を示したグラフ(日本自動車販売協会連合会発表の「燃料別販売台数(乗用車)」を基に作成)。2022年は10月までのデータになるが、半導体不足が叫ばれる中でコロナ前の2018年に迫るまでに販売台数が回復している

一方、2022年同期間における乗用車全体の販売台数は184万9607台であり、EVが占める割合はわずか1%程度にすぎない。

持続可能な社会における乗り物として今後シェアをさらに広げていくためには、充電設備といった社会インフラの充実はもちろんのこと、魅力的な車種ラインアップの増加が望まれている。

そうした中、2030年に全世界EV年間販売台数350万台という意欲的な目標を掲げるトヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)は11月17日、B(バッテリー)EVコンセプトカー「TOYOTA bZ Compact SUV Concept」を米国で公開した。

公開された「TOYOTA bZ Compact SUV Concept」。日常生活で扱いやすい小型サイズのSUVとして開発が進められている

クルマ全体でサステナブルを表現

BEV専門ブランドとなるTOYOTA bZ(Beyond Zero)シリーズを立ち上げ、今年4月に第1弾となる「TOYOTA bZ4X」を、10月には第2弾として世界最大のBEV市場である中国のユーザーニーズに応える「TOYOTA bZ3」を発表したトヨタ。

シリーズ名のbZには、“地球という美しい故郷を次世代に引き継ぐため、カーボンニュートラルをはじめとしたさまざまな社会課題の解決、さらにその先の新たな価値提供を目指す”という意志が込められている。

静止時でもまるで動いているかのように感じさせるアグレッシブさを目指したエクステリア。タイヤの外側への張り出しを少なくしたショートオーバーハングと流麗なシルエットに加え、絞り込んだキャビンデザインとすることで、空力性能と先進的なデザインを両立しているという

そうしたトヨタの思いは、「TOYOTA bZ Compact SUV Concept」にも盛り込まれている。

例えば、環境負荷の小さいサステナブルな素材を積極的に取り入れているというインテリア。

シートなどに植物由来のリサイクル素材が採用されており、化石燃料から電気という動力面以外にデザイン面からも環境性能にアプローチしていることがうかがえる。

「TOYOTA bZ Compact SUV Concept」のインテリア。機能面では搭載されたパーソナルエージェントによって、音声と照明でクルマと搭乗者をつなぎ、より快適で充実した車内体験を実現する

持続可能性が求められるこれからのクルマの形を体現した「TOYOTA bZ Compact SUV Concept」。

トヨタでは「TOYOTA bZ Compact SUV Concept」について、2023年以降にさらなる情報発表を予定している。

EVの未来を占う一台として、今後の動向に注目したい。

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