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2022年には100億円規模に!? 急成長を続ける“eスポーツ”市場の現在と未来とは?

eスポーツとゲームの祭典『闘会議』に潜入取材

2018年には国内での市場規模が48.3億円(前年比13倍)を記録、2022年には約100億円まで拡大すると予測されているeスポーツ市場(Gzブレイン調べ)。その魅力を間近で体験できる“ゲームファン”と“ゲーム大会”の祭典「闘会議2019」が、1月26・27日に千葉県・幕張メッセで開催、大盛況のうちに幕を閉じた。果たしてeスポーツは、今後どのような発展を遂げていくのか? “そもそもeスポーツとは?”から“識者が考えるeスポーツの展望”まで、その魅力と未来を考察する。

競技団体の統合により国内での展開がいよいよ本格化

eスポーツ(正式名称:エレクトロニック・スポーツ)とは、複数のプレーヤーによるコンピューターゲームの対戦プレーを、スポーツ・競技として捉えた際の名称。

ここ数年で、急激に耳にする機会が増えてきたと感じている人も多いと思うが、海外では1990年代後半より、高額な賞金が懸けられた大会が定期的に開催されている。

選手の中には、大会賞金のほか、スポンサーによる援助やイベント出演費などで収入を得る“プロゲーマー”と呼ばれるプレーヤーもいて、韓国では「若年層のなりたい職業ランキング」で上位にランクインするほどの市民権を得ているという。

「パズドラチャンピオンズカップ闘会議2019」の様子

「FAV gamingイントロダクション@闘会議2019」では、プロゲーマーたちがトークセッションを実施

そうした時勢にもかかわらず、日本ではなかなか浸透せずにいたeスポーツだが、プレーヤーが操作する“チャンピオン”と呼ばれるキャラクターで相手本陣の攻略を競う『League of Legends』など競技性の高いゲームが普及し、オンラインでのゲームプレーを気軽に楽しめるようになってきたことで、その知名度は一気に上昇。いくつもの競技団体が設立された後、2018年に「日本eスポーツ連合(略称:JeSU)」として統合され、今後さらなる発展が期待されている。

ちなみに同年には、Jリーグが「明治安田生命 eJリーグ」を、日本野球機構が「eBASEBALL パワプロ・プロリーグ」とそれぞれeスポーツ版のリーグを発足。他のスポーツ協会との融合に加え、年末にはユーキャン新語・流行語大賞にもノミネートされるほど注目が集まっているのだ。

ユーザー主体のゲームイベント『闘会議』に潜入

そんなeスポーツの盛り上がりと時を同じくして、2015年よりスタートしたゲームイベント「闘会議」。

花札やトランプ、将棋といったアナログゲームから、プレイステーション4(以下、PS4)やNintendo Switchなどの最新ゲーム、さらには人狼ゲームをはじめとするパーティーゲームまで、あらゆるジャンルのゲームが集結。“ゲームの販促”よりも“友達と一緒にゲームで遊ぶ”ことを目的とした、ユーザー主体のゲームイベントとして注目され、回を重ねるごとに動員数も増え続けている。

「闘会議2019」は「ジャパンアミューズメントエキスポ2019」と同時開催

その最新回である「闘会議2019」は、リアル来場者数が8万4214人、ニコニコ生放送で視聴したネット来場者数が459万4715人と、開催史上最高の動員数を記録。そして数あるステージ企画や出展ブースの中でも特に盛り上がりを見せたのが、人気ゲームのeスポーツ大会だった。

ことしは『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』をはじめ、『スプラトゥーン2』、『パズル&ドラゴンズ』、『モンスターストライク』、『レインボーシックス シージ』、『コール オブ デューティ ブラックオプス 4』など多彩なジャンルの大会が実施され、全国から腕自慢のプレーヤーが集結。

次々に繰り広げられる迫力の対戦や、超絶テクニックの連続に、大勢のゲームファンの目がプレーヤーの一挙手一投足にくぎ付けとなった。

また、『モンスターストライク スタジアム』を使用し4人対4人で競い合う『モンスターストライク』初のジュニア向けeスポーツ大会「モンストジュニアグランプリ2019」も開催。参加資格3歳以上18歳未満までと18歳の高校生たちが、ジュニアNo.1チームの称号をかけて争いを繰り広げた。

会場内は多くの人でごった返していた

巨大コントローラーによるゲーム体験も!

ゲームに出てくるアイテムのリアルバージョンの精巧さも見事

ゲームキャラに扮したコスプレーヤーたちも会場に集まった

現場が肌で感じるeスポーツの未来とは

一見すると「専門的な知識が必要なのでは?」と思われがちなeスポーツだが、そのハードルは実はそれほど高くない。

あくまでも根底にあるのは“対戦プレーの楽しさ”のため、PS4やNintendo Switch、スマートフォンゲームなどでオンラインプレーを体験し、「もっと多くのプレーヤーと対戦したい!」と感じたなら、すぐにでも始められる気軽さが最大の魅力といえるのではないだろうか。

ちなみに、eスポーツの大会に関する情報は、各ゲームの公式サイトでチェックできるが、Gzブレインより先ごろリリースされた最新アプリ「ESPERNETWORK(エスパーネットワーク)」をダウンロードすれば、そのプラットフォームだけで、あらゆる規模の大会情報を確認することができる。

しかも、選手としてのエントリー手続きや対戦プレーの視聴、さらには自分自身が主催者となってゲーム大会を開催することなども可能だ。

アプリ「ESPERNETWORK」でより身近に、そして快適にeスポーツが楽しめるようになった

このように誰でも気軽に参加できる環境が徐々に整いはじめ、ことしは「全国都道府県対抗eスポーツ選手権2019 IBARAKI」という形で、国民体育大会(国体)の競技にも採用されるなど、認知度はさらに高まっていくと思われる。

そんなeスポーツと「闘会議」の展望について、「闘会議2019」にも参加したプロゲーマー・sako選手と、「闘会議2019」事務局長の長谷川明弘氏に語ってもらった。

国内外の数々の大会で好成績を収め、2013年にはCAPCOM公式世界大会「CAPCOM CUP」優勝で初代世界王者になるなど、世界有数のテクニックを持つ技巧派プロプレーヤー・sako選手(左)/闘会議2019 事務局長・長谷川明弘氏(右)

sako選手(FAV gaming 格闘ゲーム部門)は「eスポーツという言葉の認知度が上がっていく一方、国内でそれを肌で感じられる場所はまだまだ不足しています。『闘会議』は、小さなお子さんが初めてゲームに触れられる場所であると同時に、これまでとは違うゲームタイトルにも“eスポーツ”を感じ、そこにドラマがあることを知る場所でもありました。

こういった場所が例年開催されることで、日々ゲームを楽しむユーザーから、ここを目指す競技者、観戦に熱くなる観戦者まで、もっと増えていくと思います。来年の開催を楽しみにしています」とeスポーツへの思いを語っている。

「闘会議2019」の事務局長を務めた長谷川明弘氏も「『闘会議2019』は、過去最高の集客と盛り上がりで幕を閉じました。昨今話題のeスポーツですが、まだまだ文化としては芽吹いたばかりで、その捉え方も意味も、表現もさまざまです。

『闘会議』では、トッププレーヤーたちによる頂点を極めるための大会だけでなく、家族で参加できる大会、または実況やストリームを通してゲームを楽しむコンテンツなど、幅広いゲームの楽しみ方を提供させていただきました。また中国や北米を中心に、海外向けの配信にも今後注力していく予定です」とさらなる発展を示唆している。

ユーチューバーなどと同様、これまでにはない新しい文化と職業を生みつつあるeスポーツの世界。

そこに注がれるエネルギーが、この世界をさらなるビッグマーケットへと変貌させていくだろう。

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