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電力の需要を調整!「ピークシフト」を3分解説!

電力需要の変動を縮小するための方法

エネルギーの注目キーワードを3分で理解!今回のテーマは「ピークシフト」。省エネ強化と再エネ導入拡大の観点から注目される取り組みはどのようなものなのか。最低限知っておきたい「ピークシフト」のポイントを解説します。

電力を消費するタイミングをずらして、電力需要を平準化

ピークシフトとは、電力需要の多い時間帯における電力消費量を減らし、需要の少ない時間帯に電力消費を行うことです。

ある一定期間における電力需要のピークを最大電力(ピーク電力)と言い、最大電力に対応した供給力が日々確保されています。

電力需要は一日、季節を通じて変動しており、日本では電力需要全体が拡大する中で、最大電力を賄うため大きな発電設備容量が必要となってきました。

ピーク時とオフピーク時(ピーク以外の時間帯)の需要の差が広がると、オフピーク時における発電設備の利用率が低下し、発電コストの上昇につながります。

そのため、時間帯や季節ごとの電力需要の差を縮小させる(平準化する)ことが重要となり、その方法の一つがピークシフトです。

ピークシフトでは、全体の電力消費量は変えずに、電力を使用する時間帯を変更(シフト)することで電力需要を平準化させます。

例えば、工場の操業日や時間を計画的にずらしたり、夜間に蓄電あるいは蓄熱をして昼間に利用したりする方法があります。

ピークカットとボトムアップ

電力需要を平準化させる他の方法として、「ピークカット」と「ボトムアップ」があります。

ピークカットは、電力需要が高い時間帯の電力消費量を削減(カット)することで、家庭や事業所、工場などで電力消費量を調整して、最大電力を抑えます。

例えば、冷房の設定温度を低過ぎないように設定したり、照明や稼働している設備の数を減らしたりする方法が挙げられます。

ボトムアップは、電力需要の少ない深夜に電力を積極的に利用することです。

ピークシフトと似ていますが、夜間に使用して消費量を増やし、全体的な平準化を図るという違いがあります。

例えば、夜間にタイマーを設定した食洗器や洗濯機の利用や、深夜電力を利用した電気給湯器の活用などが挙げられます。

電力需要の平準化に向けて、需要家の取り組みを促すため、電力会社は多様な契約・料金メニューを設定しています。

電力需要の平準化から最適化へ

東日本大震災後の電力需給逼迫(ひっぱく)を受けて、エネルギー効率の改善や化石燃料使用量の低減といった従来の省エネルギーだけでなく、電力の需給パランスを意識したエネルギー管理を行うことの重要性が認識されました。

2013年の省エネ法改正では「電力需要の平準化」の概念が追加され、一定規模以上の事業者に対しピークシフトやピークカットを促しています。

近年は、太陽光発電を中心とした変動性再生可能エネルギーの増加によって需給の不一致が生まれ、再生可能エネルギーの出力制御も発生するようになりました。

そこで、2023年の省エネ法改正では、カーボンニュートラル達成に向けた徹底した省エネの継続や再生可能エネルギー導入拡大を加速させるため、「電気の需要の最適化」を求めています。

電気の需要の最適化とは、例えば、再生可能エネルギーの出力制御時に電力需要を調整する、電力需給状況に応じたデマンドレスポンス(DR)などを行うことを指します。

デマンドレスポンスを活用することで、ピークシフトを含めた電力の需給バランスを整える取り組みが一層進むと期待されます。

参考:
・パワーアカデミー「電気工学用語集」
https://www.power-academy.jp/learn/glossary/
・電気事業連合会「電力需要の負荷平準化」
https://www.fepc.or.jp/enterprise/jigyou/juyou/
・経済産業省資源エネルギー庁「2023年4月施行の『改正省エネ法』、何が変わった?」
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/shoene_houkaisei2023.html

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