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「MaaS」を3分解説!

移動方法のワンストップサービス

エネルギーの注目キーワードを3分で理解! 第6回のテーマは「MaaS(マース)」。公共交通機関の使い方や移動方法を劇的に変える、新たな価値観やサービスとはどのようなものなのか。最低限知っておきたい「MaaS」のポイントを解説します。

MaaSとは、移動手段のまとめサービス

MaaS(マース)とは、「Mobility as a Service」の略で、公共交通機関など多種多様な移動手段を最適に組み合わせて検索・予約・決済などを一括で提供するサービスのことです。

現在、私たちは電車やバス、タクシー、自動車や自転車のシェアリングなどを利用する際、個別に路線検索や支払いを行っています。

それが一つのサービス(アプリ)に統合されることで、ユーザーの利便性が大幅に高まり、より効率的に移動できるようになると期待されています。

国土交通省やJR東日本が参加しているMaaS Alliance(ベルギー・ブリュッセルに本部を置く官民パートナーシップ)は、MaaSの目的を「“自家用車の代替手段を提供”して交通渋滞や輸送能力の制約を軽減し、安価な移動を可能にする」としています。

世界では、北米のRIDESCOUT、ドイツのmoovel、オーストリア(ウィーン市)のSMILE、フィンランドのWhim(ウィム)など、欧米を中心にアプリの構築が次々と進められているところです。

世界の一歩先を行くフィンランド版MaaS「Whim」

MaaSの事例の一つである、フィンランドのWhimを見てみましょう。

Whimは、MaaS Globalというフィンランドのスタートアップが開発したアプリで、2017年からヘルシンキで実用化されています。

市内の鉄道やバス、レンタカー、タクシー、レンタルバイクなどを組み合わせ、路線検索から予約、決済までが1つのアプリ上で完結します。

フィンランドでは、省庁(運輸通信省と技術庁)が連携して、民間企業なども巻き込みながらMaaSが発展してきました。

2019年に公表された「WHIMPACT」というWhimの影響を評価した報告書(2018年のデータに基づく)では、Whimユーザーが非ユーザーよりも公共交通機関をより多く利用することなどが示されました。

自家用車の代替手段としてWhimがどれほどの効果があるのか、データの蓄積と分析が期待されます。

一方、日本と同様に、フィンランドでもWhim以外で鉄道会社やタクシー会社などによる独自アプリは既に提供されています。

長期的にMaaSが利用されるために求められる仕組みとは何か。

フィンランドの事例は、日本にも多くの示唆があると考えられます。

日本版MaaSは地域の課題解決も目指す

Whimを開発したMaaS Globalは、日本にも上陸しています。

三井不動産が千葉県で進める「柏の葉スマートシティ」では、地域におけるモビリティの課題を解決するためにはMaaSが有望であるとし、MaaS Globalと連携して2020年から実証実験を始めました。

日本企業も、自動車会社や鉄道会社、IT企業がMaaSの実証実験を開始しており、トヨタなどが福岡市や横浜市などで進めているサービス「my route」はその一例です。

また、国土交通省はMaaSを、スマートシティの実現に加え、地域や観光地における移動の利便性向上、既存の公共交通機関の有効活用、高齢者の外出機会の確保や交通安全といった地域が抱える課題を解決する手段として位置付けています。

2020年には、全国38事業が日本版MaaS推進・支援事業に選定され、国土交通省が地域特性に応じたMaaSの実証実験を支援していきます。

MaaS普及のためには、事業者間のデータ連携やキャッシュレスなど、企業の垣根を超えた統合的な取り組みが不可欠です。

国の後押しもある今、スマートシティやスーパーシティも合わせた早期実現が期待されます。

参考:
・MaaS Alliance『What is MaaS?
・経済産業省 平成30年度 委託調査報告書(アーサー・ディ・リトル・ジャパン株式会社)『平成30年度高度な自動走行システムの社会実装に向けた研究開発・実証事業 自動走行が活用されうるモビリティサービスの海外動向・国内事業性の調査 最終報告書』(2019年3月29日)
・Ramboll『WHIMPACT』(2019年5月)
・柏の葉スマートシティコンソーシアム『柏の葉スマートシティ実行計画』(2020年3月)
・国土交通省『日本版MaaSの取組を加速!~新たなMaaSの構築を牽引するモデルプロジェクト38事業を選定~』(2020年7月)

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