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ミドリムシから水素まで! 西武バスが地球に優しい次世代バスを実路線で運行中

温室効果ガス排出量を削減して地球環境改善に貢献

脱炭素化や次世代エネルギーの創出など、地球環境改善への取り組みがさまざまな業界で活発化している。公共交通を担う西武バス株式会社が積極的に進めるのは、路線バスの環境適合性の向上。2020年9月以降、次世代バイオディーゼル燃料や水素を燃料とした環境に優しい路線バスの運行を立て続けに開始した。

ミドリムシ由来のバイオ燃料を路線バスに活用

近年、電気自動車やハイブリッドカーなど、自動車業界ではガソリン燃料からの脱却が強力に推進されている。日本でも、2030年代半ばまでに、国内発売の新車においてガソリン車を禁止の方向で最終調整していくと、国として掲げたのは記憶に新しい。

そんな中、西武バス株式会社(以下、西武バス)は、持続可能な社会の実現に向けた取り組み「サステナビリティアクション」を掲げ、2020年9月7日から株式会社ユーグレナ(以下、ユーグレナ社)が開発製造する次世代エネルギー「ユーグレナバイオディーゼル燃料」を一部使用した路線バスの運行を開始。2021年1月時点で、東京都練馬区や西東京市および東久留米市周辺(一部埼玉県内)の路線で営業利用されている。

ユーグレナバイオディーゼル燃料使用バスは、上石神井営業所管内と滝山営業所管内に各1台を配備。吉祥寺駅、大泉学園駅、田無駅などを発着する

バイオディーゼル燃料とは、トウモロコシやサトウキビ、大豆、パーム(ヤシ)といった作物を主な原料としたディーゼルエンジン用燃料のことを指す。海外では、そうした植物性の油から不純物をこし取り、薬剤などで化学反応を起こして生成する手法が盛んで、石油から精製される軽油と違い、排気ガスに含まれる有害物質が低減されるといったメリットがある。

また、原料となる植物が吸収した二酸化炭素と燃焼時の排出量との間で、カーボンニュートラルが成り立つことが他の燃料との大きな違い。これまでは、軽油にバイオディーゼル燃料を添加して使われるケースが多く、その添加分だけ二酸化炭素排出量の削減効果が見込まれていた。

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一方で、原料となる作物が食料と競合し、増産による作付け地の開墾・拡大が森林破壊へとつながり、結果的に温室効果ガスが増加するといったデメリットも指摘されている。

今回の次世代バスが用いるのは、ユーグレナ(和名:ミドリムシ)などの微細藻類が生成する油脂と使用済み食用油を原料に新手法で生成されたもの。国産バイオディーゼル燃料の生産量を増加させるだろうと、近年大きな期待が寄せられている。

現在、西武バスではこの新バイオディーゼル燃料を軽油に10%添加して使用しており、その代替分の二酸化炭素排出量の削減を実現しているという。

燃料電池バスも運行中

ユーグレナバイオディーゼル燃料の路線バスが運行開始してから数カ月。西武バスが実施した経過観察では、バスの性能や運転難易度、運転感覚、乗り心地といった項目で軽油使用時に比べても遜色がない結果が出ているという。

一方、製造コストや流通量などが要因となり、燃料価格が高いという課題は残っている。今後、燃料費の推移やランニングコストなどを鑑みながら、運行台数拡大を検討するという。

さらに、西武バスは次なる環境対策として、2020年12月1日より燃料電池バスの運行も開始した。水素を燃料に、大気中の酸素との化学反応によって発生するエネルギーでエンジンを駆動して走らせる仕組みだ。

燃料電池バスの管轄は所沢営業所。所沢駅東口や東所沢駅、志木駅南口を発着する路線で乗車できる

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走行時に二酸化炭素などの環境負荷物質を排出せず、走行音も非常に静か。まずは1台の運用から開始しているが、こちらも費用対効果を見ながら今後の対応を決めていく方針だ。

世界的に推進されるガソリン車の廃止は、自家用車だけにとどまらない。近い将来、西武バスをはじめとした全てのバス路線が、環境性能に優れた次世代車両による運行に置き換わる日がくるのだろう。

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